扱う病気について

●胃がん

 2003年の日本における胃癌の死亡数は49,213人で、悪性新生物の中の約16.2%を占めており肺癌に次いで第2位です。死亡率は少しずつ低下してきていますが、胃癌にかかっている人は未だに多く、人口10万人あたり男性は100人近く、女性は40人近くが胃癌になっています。早期診断で過半数の人は早期の状態でみつかっており、治療で治る率が高くなり、治療成績が向上しています。これまでの治療成果をもとに個々の症例に合わせた、最先端の治療を行っています。

 早期胃癌では定型的手術の他に患者さんのQOLを重視した治療として、消化器内科における内視鏡的治療(内視鏡的粘膜切除(EMR)、内視鏡的粘膜下剥離術(ESD)))や、腹腔鏡を用いた手術を行っています。特に腹腔鏡下幽門側胃切除については数多くの施行例を経験し、合併症なく安全に施行しえております。

 進行癌では手術を中心に化学療法の併用治療を外来や入院にて行っており、患者さん個人に合わせた治療を心がけております。例えば、スキルス胃癌に対しては、胃切除先行でも予後不良である経験から、出血・狭窄がなければ、腹腔鏡検査にて病期を確定し、術前化学療法を施行した後に胃切除術を行う治療を行っており、実際に、腹膜播種を認めた症例でも、治療後再発なく良好に経過している症例を経験しています。現在、化学療法においていろいろな薬を組み合わせて奏功率の向上を計っています。