扱う病気について

●内視鏡手術

 内視鏡手術には「術後の疼痛が軽微である」 「術後腸蠕動回復が早く術翌日より経口摂取可能」など 様々な利点があり、近年対象疾患、症例数共に大きく増加の傾向にあります(右図)。また、平成18年4月の診療報酬改定により、胃・大腸癌に対する腹腔鏡補助下切除術の手術が、従来の開腹術とは別に新たに適応となり、腹腔鏡手術自体の認知、標準化が進んでいるものと考えております。

 当科では、より正確で安全な腹腔鏡手術を目指すために、先端部分が自在に動く新型鉗子をまもなく臨床応用導入予定です。従来型は先端部分が固定されて一方向にしか動かせず、執刀医には高度な技術が求められましたが、新型鉗子は医師の手の動きに連動して先端が三百六十度回転するなど、手術用ロボット並みの精密な操作が手動で可能になっています。新型鉗子はドイツで2004年に開発された「ラディウス」で、手元のレバーを前後左右に操作すると、先端部分が回転するほか、内側に最大七十度曲がります。先端には手術部位をつまみ上げるクリップや、縫合用の針を保持する持針器など数種類の器具を付け替えて使います。

また、腹腔鏡手術には、前述の多くの利点がありますが、解決すべきいくつかの問題点も残されており、その中でもっとも急務とされているのが、技術の教育です。当科では、この教育システムを構築すべく、内視鏡手術技術の習得に関する指導・研究に取り組んでいます。